goodkyoto: 2008年2月アーカイブ

 最近は、会社法も改正されて、株式会社が1円からできるようになりました。これで誰でも気軽に起業できますよ、というメッセージなのかもしれませんが、以前のような最低資本金や発起人などの縛りが無くなりました。つまり、株式会社の法人格の価値は、国の最低の単位通貨で取得できるようになったのです。

 つまり、会社の価値や責任というものは、個人以外にない、ということですね。どこからも何の保証も受けずにいる場合、先日話題にしたフリーターと変わりません。

 そう考えると、フリーターの格をもう少し上げてもいいのではないでしょうか。「フリーターこそベンチャーの基本」「フリーターこそ究極の幸福」など、フリーターをたたえてもいいのではないですか!

 

 日本のマスコミや学者は、基本的に悲観的です。ネガティブです。
 ポジティブな話をする人よりも、ネガティブな話をする人の方が、知性に富んでいると思われるような風潮があります。

 何か提案されたとき、「それはおもしろい!ぜひやりましょう!」というと、「あいつはすぐに人の話に乗る」と批判されます。「それは面白そうだけど、色々と問題があるよ」といった方が、思慮遠謀、広い観点を持っていると思われてきました。そして、悲観的なことを言う方が、信頼されてきました。

 日本人には、ネガティブな方が受けるという面があると思います。しかし、ネガティブな発想というのは、自分のリスクをとらないということでもあります。

 よく「活性化のためにベンチャーが必要だ」といわれますが、ベンチャーをやるにはネガティブな要素が沢山ついて回ります。しかし、プラス思考でなかったらベンチャーなんて絶対やったらいけません。このへんが、重要な転換点ではありませんか。

 私の場合、「少しでも可能性があればやる方向で進めよう」というのは、今も昔も変わりません。少しでもネガティブな要素があれば「やめておこう」というタイプの人とは全く逆です。ですので、失敗の確率も結構高いのですが!

 

 「フリーターの若者が多く、いい加減な職業観を持つ若者が増えている」とメディアは報じていますが、本当にそうでしょうか。

 私は、一般に言われるほどフリーターを問題だとは思っていません。なぜなら、フリーターにも大きく分けて二通りあるからです。一つは、目的もなく正規の社員よりも気楽で、時には収入が多く得られるから、正規の職業に就かない人。もう一つは、結果的に現在はフリーターと言われているだけで、自分の夢やプロジェクトを持っている人。後者の人は、外から見ればフリーターなのですが、自分できちんと人生設計を持っている人です。

 例えば、正規の会社に入れば、5?7年の間は自分の意志をほとんど聞いてもらえません。エリートコースであろうが無かろうが、会社の提示する「定食メニュー」を必ず食べて、全部の定食を全部食べて「こいつは一通り飯が食えるな」ということで準管理職などに就きます。そこから始めて、じぶんの思っていることがようやくできるようになります。しかし、そこからでは当初の思いの1/3や1/4とかしかできません。
「そんなのはかなわない。私は最初の3年間でこういうことがしたい。これができれば、もう少しこういうこともしたい」というわけなのですね。

 このような人は、外から見たらフリーターですが、メディアが言うようなフリーターとはおよそ違うしっかりした考えがある人です。

 私は、このような彼らと話をする機会がありましたが、有名会社に正規社員として勤めたら後は何とかなるだろう、と考えている人よりも、遙かに尊敬すべきで、頼りになる考えを持っているな、と感じました。

 実際にフリーターの道を選ぶのも大変で、挑戦、挑戦、また挑戦の道を自ら選んでいるのですから、これも一種のベンチャーと言えるのではないでしょうか。

 もちろん、生きていく上ではある程度のお金は絶対必要です。しかし、それも程度の問題です。今の日本の状態であれば、倍の賃金か自由度のどちらを求めるかと言えば、自由度の方が大きいのではないですか。

 私は自分のことを「元祖フリーター」と言っているのですが、ベンチャーというのは、全部フリーターとも言えるのではないでしょうか。
 私は、フリーターもベンチャーも、決して無くならないと思います。というのは、自分が好きなことを制限なしにできる方法だからです。

 これから数年のうちに、いわゆる団塊の世代がどんどん退職します。彼らは会社からの給料で生活を保障されながら、自分の職責の中で沢山のノウハウを蓄積しています。そして会社を辞めるときには一定の社会的立場、資産、ネットワークを有しており、若くして起業する人と比べるといい条件でスタートを切れます。つまり、団塊の世代は高級フリーターの時代がやってきていると言えるのではないでしょうか。

 

 この度、「ブログ」なるものを始めることとしました。

 私はブログという存在が最近おおいにはやり、多くの人達が日々の日記や情報、考えを発信していると言うことは知っていました。しかし、私はそれについて「何でわざわざ自分の行動をWEBで発信しなあかんのや」と、冷ややかに見ていました。

 しかし、私はメディアの可能性を信じている人間でもあります。そう見ると、パソコンのキーボード操作があまり得意でない私にも簡単に更新できるブログというツールは、何か新しい媒体として活用できるのでないか、という気もしているのです。

 そんなことを考えていた折、私に「ブログをやってみようかな」と思わせる機会がありました。私は、様々なところで講演をさせていただく機会も多く、これまでに多くの著書も出しており、私がどのような考えでベンチャーを語り、京都を語り、そしていかに生きているかを十分に世に発信しているつもりでいたのですが、まだまだ不十分であると感じる折があったのです。
 そこで、これまでとは違った角度から情報発信をしていこうと考えた折、このブログが頭をよぎりました。そして「やってみようかな」と思ったのです。

 このブログでは、私が日頃から考えていることを中心に書いていこうと思いますが、日々のちょっとした出来事やエピソードなども紹介していきたいと思っています。もちろん、堅苦しいことを書くつもりはありませんし、私のモットーである「おもしろおかしく」暮らしていくための皆さんのヒント集としてご活用いただければ幸いです。

 どうぞ、お気楽におつきあいいただければ幸いです。

 

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(株)堀場製作所 社是

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著書

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  • 堀場雅夫

プロフィール

  • 堀場 雅夫
    大正13年12月1日生まれ

    【学 歴】
    1946年 京都帝国大学 理学部 物理学専攻卒業
    1961年 医学博士号取得

    【職 歴】
    1945年 堀場無線研究所創業
    1953年 株式会社堀場製作所設立 代表取締役社長に就任
    1978年 株式会社堀場製作所 代表取締役会長に就任
    1995年 株式会社堀場製作所 取締役会長に就任
    2005年  株式会社堀場製作所 最高顧問に就任 現在に至る

    【現 職】
    ■財団法人 京都高度技術研究所 最高顧問
    ■京都科学機器協会 理事長
    ■日本新事業支援機関協議会(JANBO) 会長
    ■京都ナノテク事業創成クラスター本部 本部長
    ■独立行政法人 科学技術振興機構 JSTイノベーションプラザ京都 総館長
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