夏休みを挟み2ヶ月ぶりの第3回クオリアAGORA 2015。そぼ降る雨で足元の悪い中にも拘らず、たくさんのご来場ありがとうございました。今回もおかげさまで楽しく、有意義に開催することができ、これも皆様方のご支援によるものと心から感謝いたしております。
安全保障関連法案が取りざたされている中、わが国の戦後の歴史は良くも悪くもアメリカとの関係を無視して語ることはできません。では私たちはどれだけアメリカと言う国を知っているのでしょうか? 今回のクオリアAGORAは、そのアメリカを知る手がかりとして、かの国を代表する大衆文化の一つ「映画」にスポットを当て、スピーカーには、映画が大好きな国際政治学者の村田晃嗣同志社大学学長と、ゲストディスカッサントには自らジャズを演奏する岡田暁生京大教授を迎え、私達日本と今後も密接な関係を維持するであろうアメリカと言う国、またそれを支える大衆文化についてスピーチ・ディスカッションしていただきました。
村田さんのお話では、アメリカでは政治と映画の関係は日本のそれと違い、お互いに攻撃したり、協調したり、利用しあったり、作用反作用ともに強く関連しあって歴史を歩んできた。あるときには映画が大きなエネルギー(そこには誰かの思惑が潜んでいることが多いのですが...)となって大統領選挙にも影響を及ぼしてしまうほどの存在でもある事をお教えいただきました。
アメリカについて私達が語るとき、ある人は「とてもあたたかいやさしい国」「懐の深い国」「自由あふれる国」と言い、またある人は「拝金主義」「自分勝手」「あんな残酷な国はない」と全く違う意見を言います。群盲象を撫ず。結局私たちはあの国の一部しか見えていないのかもしれません。 話の中で、「もしアメリカを理解しようとするならば、自分がどの立ち居地で見ているのかが大切なのこと」と言う意見がありましたがまさにその通りだと思いました。 また、一つ確実に言えることは、私たち日本人でさえもアメリカ産の映画や音楽などの大衆文化に少なからずの影響を受け、価値観やライフスタイルの変容を受け入れているのではないでしょうか...。 「これは軍隊よりも強大な力」村田さんのお言葉です。
クオリアAGORAの今年のテーマは「2030年の未来を京都からつくる」です。 それには現在わが国でも起りつつある大きな社会変容の実情と向き合い、その実態を理解する事が何よりも必要不可欠です。 引き続きのワールドカフェでは「これからのソーシャルチェンジをどうつくっていくのか?」をテーマに様々な立場からの意見を交換し話し合ってみました。(詳細は後日ホームページ上にてご報告いたします。)
お忙しい中お越しいただきました村田晃嗣さん、またゲストディスカッサントとしてご参加いただいた岡田暁生さんにはこの場を借りまして厚くお礼申し上げさせて頂きます。 ありがとうございました。
4年目を迎え、より一層熟成しこの京都の地から新しい時代を切り開いて行く...そんな力になることを目指し、クオリアAGORAは邁進してまいります。どうぞ変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
≪第3回クオリアAGORA 2015 WEBフォーラム≫
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2015/09/24 (23:51:34)
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クオリア京都とは?
人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
クオリア社会実現に向けての行動を、この京都から起こしていきませんか?
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