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第7回クオリアAGORA/ワールドカフェ



 


 

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ワールドカフェ

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ワールドカフェ


「BIND電池」と、画期的な負極材料「SCC」を使ってどのようなビジネスが考えられるかがワールドカフェのお題、クオリアAGORAらしい様々なアイデアが出されました。 


≪ワールドカフェとは?≫


[ 各テーブルのまとめ ]



●第1テーブル 報告者  沈 理恵 (京都大学経済学部)


最初に「地産地消」をテーマに掲げ、BIND電池をどのようにそこに生かしていくかということを話し合いました。 その結果、地産地消の蓄電システムは、今の日本には大きなコストをかけてまでやる必要のある地域があるのかという疑問の声が多く、発電した電気を貯めて供給するというのは、日本以外の場所の方が可能性があるのではないかということになりました。 


もう一つは、では、日本において、この数年、BINDでどんなビジネスが考えられるかということについて多くの意見が出ました。 そのひとつが、人命に関わるような特殊な現場での緊急対策用の蓄電池として活用する。 あるいは、討議の中でも出ていた車載用バッテリーなど、後付けでお試し用に使えるようなもの。 


身近なものからやって普及させていくのがいいのではないかというアイデアがでました。 




●第2テーブル 報告者  可知 直芳 (CONNEXX SYSTEMS研究開発部)


特にまとまったわけではありませんが、いくつかの提案があり、それを説明します。 
まず、BIND電池をどう普及させるかということなんですが、出てきたアイデアは、オートバックスなんかで電池を交換する時、お客さんが知らないうちにBINDに変えてしまうんです。 お客さんは、えらく長持ちするなあと、ずっと使い、気がつくとBINDに変わっていて、その素晴らしさに気づかせるというアイデアです。 


次は、京都市の観光で乗ってきた自動車は郊外においておく「パークアンドライド」の進めです。 この時、パーキングから目的地までの「足」として電動自転車を利用してもらうというのがミソでつまり「パークアンドバイクライド」ですね。 その電池に、強力な「SCC」負極を採用してもらう。 


それと、これは紆余曲折しましたが、地域のコミュニティーが蓄電システムを持って、売電も含め運用していけばどうか、ということも意見を交わしました。 







●第3テーブル 報告者  山本 勝晴 (浄土宗西山深草派 僧侶)


うちのテーブルは、塚本さんがいらっしゃいましたので、大変ためになる話がたくさん出ました。 


まず、社会的、公共的というスケールの大きなものともっと小さいコミュニティーという二つに分けて可能性を考えました。 


まず、公共的なものとして出てきたのは、小型観光バスにBIND電池を積んで観光地を回るというアイデアです。 小型の観光バスというのがミソで、かなり奥の観光地まで入れます。 電気なので音が静かでクリーンですから、今、結構うるさい清掃車にもいいのではないかという考えもありました。 コミュニティーの方では、私が僧侶ということで、京都にいっぱいあるお寺の屋根にソーラー電池を乗せ、出来た電気をBIND電池に貯め地域に供給したり、余った電気を電力会社に売るというアイデアが出ました。 ただ、私は、ちょっと京都のお寺は、それほどコミュニティーの中での役割を果たしていないと思うので、やはり、町内会単位とか、利害関係を考えるとマンション毎でやればいいかなと思います。 


それで、この後、塚本さんの方からすごいアイデアが出ましたのでマイクを回します。 


塚本 壽 (CONNEXX SYSTEMS社長)


さっき思いついたんですが、QUALLIONに若い従業員がいて、その子が買ったPHB(プラグインハイブリッド車=家庭用コンセントからで充電できる)に乗せてもらったら、燃費がすごい。 2000マイル/ガロンとか驚くべき数字が出ているんですね。 それで本人に聞くと、電動走行範囲内で走っていることもあり、毎晩家で充電するだけで、1カ月、2カ月ガソリンを入れたことがないというんです。 


それで、さっきのオートバックスのアイデアもいただき思いついたんですが、ハイブリッド車がありますね、プリウスのような。 今、これはニッケル水素(Ni-MH)電池を積んでいるんですが、電動モード走行は17キロぐらいらしいです。 これに、オートバックスでやってもらうんですが、これに靴箱サイズのLi-ion電池をうまくバインドしてもらうと、電動走行距離はいきなり25~30キロにまでなります。 しかも、その靴箱にコンセントをつければ、単なるHBのプリウスが、自分で充電できるPHBにたちまち変身します。 そうすると燃費は5000キロ/hとなり、関電の夜間電力は7円/キロワットhということですから、2キロワットhぐらいの電池ですから、毎日10円ぐらいで走れるということなんです。 


このアイデア、トヨタとか自動車メーカーに行くより、オートバックスやイエローハットの方が高く買ってくれるかもしれませんか。 



●第4テーブル 報告者  西田 光生 (東洋紡総合研究所インキュベーション開発部長)


もう、だいぶいわれてしまいましたが、BINDバッテリーとSCCのアイデアで、どんなビジネスが考えられるかをテーマに話し合いました。 BINDの方は、すぐにでも実用化できるということで、具体的にビジネスを考えてみたわけですが、先のテーブルからの発表にもあったように、日本ではどこでも電気が使えるのが普通なので、むしろ、そうではない地域がいっぱいある世界をマーケットにしたほうが効率よくビジネスモデルを作れるだろう。 例えば、アフリカにはエネループ(充電式電池)をたくさん持っていかなければいけないとかというお話もあったのですが、そこに効率の良いBINDの需要があるのではないか。 また、カセット式バッテリーに関連し、それを自動的に運んだり管理するビジネスも考えられないだろうか。 それから、市販車より、改造車にBINDのニーズが考えられないかという声も出ました。 



●第5テーブル 報告者  更田 誠 (京都高度技術研究所)


BIND電池の地産地消ということを中心に話し合いました。 それで、BIND電池を中心にして、町内会とか、京都でいうと小学校区で電気の「生産消費管理組合」というものをつくったらどうかと。 これは、電気を余った人が預け、足りない人が借りて使うという、昔、町内でお金を互助的に融通し合った「無尽講」の電気版ですね。 高田先生は「そりゃ、ええわ、プロデューサーとコンシューマーが一体化した『プロシューマー』や」とおっしゃっていましたが、地域の人々が少額投資を行い電気を地域で管理するという発想の中で、BIND電池が、新しい地域コミュニティーづくりの基底、の文字通りバインダーとなるのではないかと話し合いました。 


それから、その前には、マイクロウエーブ送電がなぜできないかという声も。 高速道路の下にマイクロ送電装置を起き、走りながら電気自動車の充電ができるシステムを作れば、というようなアイデアも出ました。 






終りに...



長谷川和子(クオリアAGORA事務局)


ありがとうございました。 まとめの発表だけで30分と、多岐にわたる意見、さまざまなアイデアがたくさん出てとても熱のこもった有意義なひと時になりました。 では、最後に、山口さんのご挨拶、そのあと、塚本さんにきょうのご感想を語っていただき、お開きにしたいと思います。 


山口 栄一(同志社大学大学院総合政策科学研究科教授)


塚本さんみたいなすごい人が帰ってくる京都って、やっぱりものすごんだなと、あらためて感じました。 京都がもっと住みやすくなれば、海外から、様々な有能な人が続々とやってくる街になると思います。 ぜひ、塚本さんがこの京都でますますいい仕事をされるよう、私たちも盛り立てて行きたいなと考えています。 ありがとうございました。 


塚本 壽


私は、全然たいしたことないですが、京都はすごいところです。 私のテーブルでも出たんですが、小学校で今児童が減っていて、教室とか余るようになっているそうですね。 そこに電池を並べてですね、小学校を核にした電力ネットワークというものを作って、人と人を結びつけるツールにするというのはいいアイデアではないでしょうか。 そこで、たまには電力大運動会でもやって、小学校を核に、昔の日本では当たり前だった地域の人々の絆を取り戻すことができ、再びを地域のつながりを強くできればいいなと思いました。 



 


 

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人間ひとりひとりの深く高質な感性(クオリア)に価値を置く社会、これは各人の異なる感性や創造性が光の波のように交錯する社会ともいえます。
京都からその実現を図ろうと、各種提言や調査、シンポジウムなどを開催した京都クオリア研究所ですが、2018年に解散したため、㈱ケイアソシエイツがその精神を受け継いで各種事業に取り組んでいくこととなりました。
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