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経済人のノーブレス・オブリージュ


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私は京都に生まれ、京都で育ってきましたが、50歳前後になった際に、もちろん自分の会社も忙しかったのですが、自分が住む京都に対して、考えが至るようになったのです。 

地場産業の発展は京都の活性化に資するのですが、ただ言葉だけの理解で京都のために自分が存在していると言うことについては、ピンと来ませんでした。 

京都全体を捉えて京都の活性化というのは、一番大きな必要条件です。 そこで京都のために何ができるのかということを考えて、「明日の京都をつくる会」を立ち上げました。 これは、経済人、京都市、学者などで構成し、京都の未来を考える取り組みをしました。 それから3年経ち「京都産学情報センター」を立ち上げ、さらに10年経って高度技術研究所を作るに至りました。 

「ノーブレス・オブリージュ」という言葉がありますが、これは恵まれたものは社会貢献しろ、という欧米の考え方です。 立派な家に生まれた人、そして勉強して神から与えられた才能を発揮している人などがいますが、恵まれた人は世の中の苦しんでいる人、落ち込んでいる人に手を差し伸べる責務があり、人類として当然の役割だ、という捉え方です。 

日本にも同様な格言があります。 「富める人はまず支援の施しをしなければいけない」という内容のものがありますし、「情けは人のためならず」等も同様です。 自分がそこそこの立場になったとき、自分だけが謳歌するのではなく、多くの人に施しなさい、というものです。 

NPOとして炊き出しや医療のボランティア活動をする人もいますが、私たち経済人はこれらとは違った面で力を発揮できるのではないかと思います。 そこで私たちは中小企業と大企業の一番の格差は、情報だと考えました。 大企業は独自の世界ネットワークで生の情報を集めることができますが、中小企業はそうではありません。 新聞に掲載されたものについては、本当の生の情報ではありません。 情報は、人より早く知ることに付加価値があります。 その情報の格差を無くすことが大事だと考えたのです。 そこで、京都産学情報センターを作りました。 ボランティアで個々を助けるのではなく、システムとして京都の企業の弱いところを補うこととしたのです。 

時には政治的な活動もしました。 新しい経済政策の提案もしてきました。 つまり、自分の利益ではなく、京都の活性化のためにこれらの取り組みをしてきました。 

もちろん、京都には京都商工会議所や経済同友会、工業界などもありますし、青年会議所もあります。 しかしもっと絞って、毎日の自分の企業と京都の活性化についてジャ、もう少し手の打ちようがあるのではないかと考えたのです。


 

 

〔2009年07月11日 16:09 堀場雅夫相談役のコメントから〕

 


 

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